テレビ放送の開始
五三年二月にNHK東京テレビ局、同年八月に日本テレビ放送網(日本テレビ)が開局した。
受像機普及台数はNHK開局時が八六六台、日本テレビ開局時で三五〇〇台であった。
一流企業の大卒新入社員の初任給が一万円前後の時代、テレビ受像機価格は、国産一七インチ型で二三万~二九万円、庶民にはまさに高嶺の花だったのである。
だが、エリア各所に設置された街頭テレビには大群衆が押し寄せ、テレビへの人びとの関心の大きさを示した。
初期のテレビ番組は、まだ制作設備・技術が不十分だったこともあって、きわめて素朴で、"見える"ことに重点がおかれたが、プロ野球、プロレスなどのスポーツ中継や舞台中継が人気を集めた。
なお、テレビの成長を警戒する映画会社は、五三年にテレビへの作品供給を行わない方針をとり(五社協定)、唯一日活のみが日本テレビに作品を提供した。